ガンズ・アンド・ローゼズ/ユーズ・ユア・イリュージョン II (画像リンク先Amazon)


USE YOUR ILLUSION II


01. Civil War
02. 14 Years
03. Yesterdays
04. Knockin' On Heaven's Door
05. Get In The Ring
06. Shotgun Blues
07. Breakdown

上記曲番同ページ内リンク


08. Pretty Tied Up
09. Locomotive
10. So Fine
11. Estranged
12. You Could Be Mine
13. Don't Cry (Alt.Lyrics)
14. My World

USE YOUR ILLUSION II
完全限定24金ゴールドディスク仕様

1997/10/14 発売
Mobile Fidelity Sound Lab(HP)/モービル・フィデリティ盤完全限定ゴールドCD
モービル・フィデリティ社が、同アルバムのオリジナル・マスター・テープを所有するレーベル「Geffen」から そのマスターテープを借り受け、独自の定評あるマスタリングを施した上でCD化したもの。 「Geffen」からは一定期間の販売を許可され、極短期間ながら市場を流通したものの、 あっという間に完売し廃盤化、高騰することになった人気盤。
収録曲は通常盤と同じ。(参考-ムジーク・ロック)

アルバムについて 日本盤 / 輸入盤(試聴可-Amazon)/ Wikipedia-(W)


■1991年9月17日(火曜日)AM0:00 発売

「『USE YOUR ILLUSION』が発売になった時、俺は敢えて町を出たんだ。あのアルバムにどれだけの感情がこめられているか なんて、言葉じゃ説明できないくらいだ。」スラッシュ(BURRN! 1992年5月号)

「本当にリリースしたらまずトラックの運ちゃんがよく寄るような店に行きたいんだ。そんなところじゃね、 俺だって自分の曲をジュークボックスでかけるようなことは絶対にしないけど、でも、ジュークボックスに ハンク・ウィリアムスの曲があって、そこに俺達の曲もあったりするとさ、すごく嬉しいんだよ。そうなると 『ああ、やったんだなぁ、俺達』って思えるんだ。」イジー(rockin' on 1991年11月号)

「いろんなアイデアを組み合わせるのには結構時間がかかるんだ。俺達がやった誰もやらなかったことが 今度のアルバムにいっぱい詰まってて、それがみんなの心をつかんで放さない。 たぶんSEX PISTOLSのファースト以来のことになるだろうよ。 誰もあの後を継ぐものはいなかった… だから俺達は自分達ができる!と確信するまでレコードは出さないつもりだよ。」アクセル(METAL GEAR 1990年6月号)

「そもそもの最初からレコードは準備が全部揃うまで出さないってことにしてあるんだ。 それだからこそ俺達は最初のレコード売るためにあそこまで骨を折ったんだ。 つまり、今度のレコードは絶対、完璧に、自分達のやりたいように作れるようにするためだよ。 と思ったら、いきなりメディアが俺達がいかにもわざとレコードを遅らせているように書き殴り始めるとくる。 違うぞぉ!俺達がレコードを遅らせているだって?ふざけるんじゃねえ、これは俺のレコードなんだぞ! 遅らせてるだって?じゃあ、何だ、『ゴッドファーザー・パートV』でも作れっていうのか? 冗談じゃねえ。(中略)俺達はしっかり、きっちり作りたいんだ。六週間も早めに作って『もっと時間が あったらここはちゃんとやれたのに』なんてこぼすのは真っ平ごめんだ」アクセル(rockin' on 1991年10月号)

■全14曲(75:22)

「個人的には2枚組みにしたいんだ、本当は。いや、絶対にそうしたいね。というのも、 今、クオリティを変えることなく、一体CDに何分入るか調べて貰っているんだ。それが 70分なのか、74分なのか、それとも77分までひっぱっていけるのかはわからないけど、 分数ギリギリのアルバムを作るつもり。」アクセル(BURRN! 1989年2月号)

「長すぎる、だって?フ〜ン、そんなの関係ないね。俺達は自分達のためにアルバムを作ってるんだ。 俺達自身がやりたいと思うやり方でね。」スラッシュ(BURRN! 1992年5月号)

BURRN!1991年10月号にアルバムレビュー掲載。
酒井康氏のレビューでスタジオで聴いた未発表曲名“We Gotta Get Out of This Place”が記載されている。
邦題『朝日のない街』でアニマルズのカバーらしい、グランド・ファンク・レイルロード(関連ページ)もカバーしている。

■アルバムジャケット

「牛が乳を搾ってもらったからって、農夫に感謝するか?」(画集より)と言い放つビジネス・アーチスト、マーク・コスタビ(HP/楽天一覧)による、 哲学を現すフレスコ画「アテネの学堂」(ラファエロ作)をモチーフにした抽象画「USE YOUR ILLUSIONS」を採用。 またバンドロゴマークの弾丸がぶち込まれて血飛沫をあげているものに変更される。

「アクセルがこの画廊にふらっと入ってきて、『ユーズ・ユア・イリュージョン』っていう絵に見入ってたんだ。 その翌日、アクセルの代理人から電話が入って、次のレコードのジャケットに使わせてくれないかというんだ。 アクセルの話では、イリュージョン(幻影)をめぐる作品を書いてるからしっくりくるんだということでね。」コスタビ
(rockin' on 2000年1月号)

「一番最初にその絵を見た時、実はどうしても色使いが気に入らなかったんだ。でもタイトルは気に入ったし、段々とその色使いにも 目が慣れてきてしまったんで、“まぁ、いいか”ってことにしたんだ(笑)」スラッシュ
(BURRN!1991年4月号)

■サウンド−発売当時、アペタイトをさんざん聴いて待っていた耳のため、まず音の激変ぶりで驚かされる。

「前回とは違うミキサー(ボブ・クリアマウンテン HP)によって ミキシングされているってことが、一番大きな影響をもたらしたんじゃないかな。」スラッシュ(BURRN! 1991年4月号)

しかし…

「ボブ・クリアマウンテンとうまくいかなくてね。結構手間取ってしまった。彼に手落ちがあったわけじゃないんだ。 彼は非常に優秀なエンジニアであり、ミキサーだけど、GN'Rというバンドの持つアティチュードとは、どうもうまく 噛み合わなかったのさ。だから結局、ミックスを総てやり直したんだ。 ビル・プライスという男と一緒にね。 彼は過去にPRETENDERSやSEX PISTOLSを手掛けてきた人物で、彼がミックスし直してくれたおかげで、 ようやくGN'Rらしい作品になったと思う。」マット(BURRN! 1991年8月号)

−あの2枚は、ミックスがお粗末だったと私(ジョン・ハーレル)は思うんですが。
「まったくそのとおりだよ。ミックスの途中から既にツアーに出ていたこともあって、俺達は先を急ぎすぎたんだと思う。 素材も多過ぎたしね。あのミックスに関しては、君に賛成だ。あれはいささか薄っぺらだったと言うかなんと言うか…。」ダフ (BURRN! 2002年3月号)

■歌詞 - アクセル(アルバム発売時29歳)による鋭い洞察と内省をへて書かれた歌詞が素晴らしい

−あなたたちの楽曲はどれも「楽しさ」からは程遠いものだと思うんですけどね。 一体、ああいった楽曲の どこからその楽しい感情が湧いてくるんでしょうか?
「全てのものの下に横たわっている真実がまさにそういうものなんだよ。 それが秘密のメッセージなんだ。例えば、ある特定の曲を俺達がやるとして、 怒りを表現したかったとしたら、それはその怒りを自分の中から追い出したいからなんだ。 『はぁ〜、すっきりした、これでさっきまでクソミソに言っていた奴ともちゃんとやりとりができるぞ』 っていうようなものなんだ。で、これってすごく健全なことだと思うよ。 でも、世の中では得てしてこういうやり方はしないものなんだ。 世間は人がそうやって悪いものを吐き出すのをすごく嫌がるんだ」アクセル(rock'in on 1992年8月号)

「ふてくされたバンドなのさ。いつもそうだ。でも、歌詞の全てがそうだとは言えないぜ。じっくり聴くに値する歌もある。 俺達は決してネガティブなわけじゃなくて、むしろシリアスなんだ。アルバムに収められている曲は、 いろんな事を題材にしてるし、ふてくされて、なんでもかんでもFxxKだと思ってるわけじゃない。 ユーモラスなものだってあるよ。あまりにも多くの人が、そのことを見落としてると思うね。」
「俺達は成功した結果として味わった、クソッタレた出来事を歌い、アルバムを作った。 誰もが通る道なんだけど、きっと普通だったら隠すような感情的なこととか、 ツアーの合間に退屈なあまり溺れてしまったドラッグのこととかも包み隠さず曲にしたよ。」スラッシュ(MUSIC LIFE 1992年1月号)

■他

アルバムのサンクスリストにCHROME HEARTSのスターク夫妻、ショーン・ペン(2006年5月のNY公演も観覧)の名前有。 次のアルバムのヒントとしてスティヴ・ベイターズの歌詞"AIN'T IT FUN"が添えられている。

アルバムには注意書きのシールが貼られていた。
“This album contains language which some listeners may find objectionable.
They can F?!* OFF and buy something from the New Age section.”
「このアルバムは、幾人かのリスナー達が好ましくないとわかるかもしれない、言葉を含んでいます。
そういう奴らは、?!*うせて、ニュー・エイジ部門でなんか買えるよ。」
(参考)ニューエイジ・セクションのベストセラー(Amazon)

2007/3/22 "GN'R Ruffs w/new Slash GTR's 9/21/90"(関連ページ)という音源がリークされる。

Five Dollar Foundation「Use Your Illusion III」HP/ジャケ写
Treephort「Use Your Illusion III

1. Civil War (シヴィル・ウォー )


シングル(1993/6)でも発表。
日本盤 / 輸入盤

ガンズ初の政治的な内容の曲。

映画「暴力脱獄」(1967)より、 刑務所長(ストローザー・マーチン)が、脱獄後再逮捕され足枷をつけられたルーク(ポール・ニューマン)ら 囚人に向かって吐くセリフの引用から曲が始まる…
「我々がここで手に入れたものは、意思の疎通の失敗だ。
何人かの男たちにこちらの思いがとどかない…
だから先週と同じことになる。
どちらが、彼が望んでいたやり方かね?
あぁ、望みが叶ったようだな!
私もこんなことは好まんのだよ、君達よりもな…」

「時々『何故、メッセージ・ソングを書かないのか?』って訊かれるんだけど、“戦争を起こすことで儲かる兵器産業によって我々の社会は支えられている” という不思議な構造もあるわけだし…たまたま、今「My Hands Are Tied」という、 “戦争に反対したいけどそれは自分の生活をも壊してしまう”という歌を書いてるんだけど、なかなか完成しないんだ。 とても複雑な構造になっているからね…」
アクセル(BURRN1989年2月号)

この曲のみスティーブン・アドラーによるドラムが使われている。
ライブではFARM AID(1990/4/7)で初披露。
アクセルはUYIツアーで、この曲の時はBDUなどを着ていた。

インストゥルメンタル・ヴァージョンがブートで流出している。
スタジオ・ヴァージョン初出は「ノーバディズ・チャイルド ルーマニアン・エンジェル・アピール」
日本盤 / 輸入盤 (1990年7月17日リリース)
トム・ペティに声をかけられ、その後ジョージ・ハリスンと電話して「シヴィル・ウォー」を
提供することになった、と1994年1月3日のラジオ(ROCKLINE)出演の際アクセルは語っている。
14Years [PROMO CD]

3. Yesterdays (イエスタデイズ)

日本盤/ 輸入盤

シングルには ライブ・エラに収録されたものと同じラスヴェガス公演のライブ・ヴァージョンが収録されている。 モノクロのPVも作られた。
ウェスト・アーキーン、デル・ジェイムズ、ビリー・マクラウドと外部のソングライターによって作られた曲。 Yesterdazeというタイトルで古くから知られていた。
歌詞の中に「本」が出てくる。

「ウェスが歌詞を書いた“イエスタデイズ”は、本当に最高の曲だよ。」ダフ
(METAL GEAR 1990年11月号)

ビリーはDecry(南カリフォルニアのB級ハードコアパンク)にも参加している。(S)
JUNKYARD関連の名前が出てくるバンド。

シングルのジャケット写真はDean Karr(Myspace)によるもの。
2007/4/25、ebayに1991年にCDカバーのため撮影された20×24インチのシバクロームのプリントが本人から出品され、177.5ドルで落札された。(S)。 珍しいソラリゼーション・テクニックが使われている。

豪州ツアー限定シングルは、123x86cmポスター付、紙ジャケ仕様。

4. Knockin' On Heaven's Door (天国への扉)

輸入盤
1.Knockin' On Heaven's Door(LP VERSION)
2.Knockin' On Heaven's Door(LIVE) Recorded At Wembley Stadium,Monday 20 April 1992

映画「ビリー・ザ・キッド 21才の生涯」のサントラに提供された ボブ・ディランの曲「天国への扉」(ベスト盤にも収録)をカバー。

鎮魂歌とも言える素晴らしいカバーになっている。
曲中にショットガンのリロード音が使われている。
クラプトン(関連ページ)もカバーしている。

1987年6月28日のマーキー公演のテイクがライブ・フロム・ザ・ジャングル(関連ページ)に収録され、 後にイエスタデイズのシングルにも収録された。
フレディの追悼公演のテイクがPVになり、シングルにも収録され、ライブ・エラにも収録された。

「一度だって口に出して、『この曲をやろうじゃないか』って言ったことはなかったのに、実は二人とも、昔からやりたいと思ってたんだ。 “Knockin' On〜”の時も、たまたま電話で喋ってて、何かの拍子にその話がポロッと出て、お互い『実はずーっと前から やりたいと思ってたんだよ』って具合に意気投合しちゃってね…。」スラッシュ(BURRN!1991年4月号)

「それから“Knockin' On Heaven's Door”はボブ・ディランが歌っているのを聴くと今でも涙が出そうになるほど 感動的な曲。それほど俺にとっては大切なこの曲を、自分でもちゃんと歌いこなせるうえ、 自分なりのエモーションが込められるってことがわかって以来、ずっとプレイしているよ。 ひとつ付け加えると、俺達の友達でJETBOY(輸入盤日本盤)のベーシストだったトッド・クルー(サム・ヤッファの前任)が、少し前に死んでしまった… 。アメリカでこの曲をプレイする時は、必ず彼に捧げているんだ。時々、この曲の最中に振り返るとダフもスティーブンも 泣きながらプレイしていることがあるよ。俺は決して宗教的な人間ではないし、天国なんてものを信じちゃいないけど、 この曲を歌っていると希望がわいてくるような気がしてね…。」アクセル(BURRN! 1989年3月号)

イギリスの12inch(シングル収録ヴァージョンについて)/関連ページ
ガンズのスタジオ・ヴァージョンは映画「デイズ・オブ・サンダー」のサントラにまず提供。
日本盤/輸入盤

映画の中でもかすかに聞こえる。
このヴァージョンには2:02のところからセリフが入っている。(Info from MYGNR FORUM)
Mama put my guns in the ground
(It wasn't their fault!)
I can't shoot them anymore
(How were they even supposed to know?)
That cold black cloud is comin' down
(All things can be healed in time.)
Feels like I'm knockin' on heaven's door
(What? Why did they have to do it?)

5. Get In The Ring (ゲット・イン・ザ・リング)


アクセルによる究極の矛盾への嘲笑。映画「
戦争のはらわた」のラストシーンの笑い声もある意味凄かったが、 このアクセルの蹴散らすような笑い声は一度聴いたら忘れられません。

1991年6月10日、NY、サラトガ公演にて、“It's So Easy”の前にレコーディングとこの曲の説明をした後、 アクセルは観客に「ゲット・イン・ザ・リング」と大合唱させ、その歓声が使われている。この公演のブートも残っている。

「俺が書いた曲の一つは“Why Do You Look At Me When You Hate Me”というんだ。 この曲は俺達を解散させようと一生懸命になっている人たちのことを歌った曲なんだ。 この曲のメッセージは、俺達が気に入らないようならそれで結構、アルバムを聴かなければいいし、 ライブにも来なければいい。とっととどこかへ消え失せて、俺達のやりたいように、平和にやらせてくれということさ。」
ダフ(METAL GEAR 1990年11月号-ちなみにこの記事はミック・ウォールによるもの)

「ネタになるような事をしなきゃ、でっちあげられるんだ。この曲の中で歌っているのは、でっちあげをするようなサイテーな 連中のことさ。」スラッシュ(MUSIC LIFE 1992年1月号)

「万力でお前の頭を潰してやったらさぞかし気持ちがいいだろうな」−歌詞
映画「カジノ」にはそのままのシーンが出てくる。

この曲はUYIツアーでは一度も演奏されていない。
曲名はツアー名に使われた。
アクセルはガウンとボクシングトランクスというスタイルで終演後ステージに上がって挨拶していた。

インストゥルメンタル・ヴァージョンがブートで流出している。

7. Breakdown (ブレイクダウン)


アクセルによる名曲。
歌詞の中に「GUNS」「ROSES」とバンド名が織り込まれている。
映画「
バニシング・ポイント」の"チャレンジャー"を走らせる主人公に 警告を送る、
盲目のDJ-Super Soul(クリーヴォン・リトル)のセリフが曲中に使われている。
映画の予告編でもこのセリフは使われている。

UYIツアーでは1991/12/6、1991/12/13のLA公演などで演奏された。
Pretty Tied Up [PROMO CD]

8. Pretty Tied Up (プリティ・タイド・アップ)
(THE PERILS OF ROCK N' ROLL DECADENCE)


SMソング。
「ロックン・ロール退廃の危機」という副題がついている。
「昔々、このロックンロールバンドはストリートにのさばっておりました。
時が経つと、それは笑いものになりましたとさ。」歌詞
ブックレットに掲載されているMIKE STAGGSによるイラストはTシャツにもなっている。

「ああ、シタールは好きだよ。ガンズ時代にも“プリティ・タイド・アップ”のイントロ部分で、コーラル・シタール というのを弾いたことがあるんだ。これは実はただのエレクトリック・ギターなんだけど、 シタールみたいな音がでるんだよね。」イジー(MUSIC LIFE 1992年11月号)

「プリティ・タイド・アップ」のアイディアは、イジーが19歳のある日の午後に生まれたものだった。 「メキシコ人のダチのトニーが、マーゴットっていう女の家に連れてってくれたんだ。 彼女、テキーラかなんか飲ませてくれて、その後ベッドルームについていったら、 口ん中にタマネギを突っ込んだ裸のデブ男がいてさ。 そいつ、女物の下着とハイヒールをはいてて、テープでぐるぐる巻きにされてるんだ。 俺とトニーは『なんじゃこりゃあ?』って大笑いさ。 あの女、ヤク中の娼婦だったんだ。 その後俺たちは、ずっと彼女のリヴィングルームでレコード聴いてたんだ。 彼女のほうは、時々ベッドルームへ行ってお仕事さ。 で、日が暮れると彼女は客のテープをほどいてやって、そいつは金を払って出て行った。 その金で彼女、俺達に夕飯をおごってくれたんだ。 あの頃は、SMクラブで働くヤク中の娼婦が結構いてさ。 男達を鞭で殴った後は、よくミュージシャンに夕飯をご馳走してくれて、時には部屋に泊めてくれたりしたんだ。」イジー(rock'in on 1993)

プロモCDのジャケットのアイデアは後にVelvet Revolverの「
slither」でも使われた。

9. Locomotive (COMPLICITY) (ロコモーティブ)


リード、リズムギターともにスラッシュによる、うねるようなメロディの曲。
「共犯」という意味深な副題がつけられている。
女に振り回された離婚経験者には深く突き刺さってくるような歌詞。
エリン(
関連ページ)との結婚と離婚を経た後、
深い内観によって書かれたアクセルの詞は激しく傷ついた感情までも見事な詞に昇華している。
歌詞の中で「Use Your Illusion」という言葉が使われている。

「ウォーレン(・デ・マルティーニ)と俺は凄く仲が良くてさ…一時期、90年とか91年頃のことだけど、 かなり頻繁に一緒にジャムってたんだよ。実際、そういう話(ガンズ加入)をしたこともあったんだ。 そこでまた意見が分かれたわけだけどさ…アクセルと。とにかく俺は、その頃のウォーレンとそのジャムの 中で、いくつかの曲を書いたんだ。『ロコモーティヴ』はそのうちの1曲だし、あと他にも…」スラッシュ(MUSIC LIFE 1995年7月号)

「うん、確かに俺はこれまで出会ってきた女性にはことごとく、ひどくつらくあたってきたけど、 女性のほうもまた俺にろくでもなく当たってきたってことなんだよね。 で、時々ね、どうして俺達ってお互いにこんなひどい接し方しかできなかったんだろうって考えると 涙が出てきちゃうんだ。エリンと俺なんかは全くお互いにゴミ扱いしかしてなかったんだ。 時々はね、物凄くお互いをいたわった事もあったんだけど、そういう時はお互いの中の子供の部分が 相手に対していい関係を保てたからなんだよ。でも、そうじゃない時にはお互いの人生をクズ同様に扱っていたよね。 で、フラストレーションがたまった状態で、そういう事柄を作品に書いていくわけだよ。 そして、そういう作品に表現された怒りや強い感情は人々を怯えさせるものなんだけど、 人々がこういった感情がすごく危険なものだと自覚できるのはいいことだと思う。」アクセル (rock'in on 1992年8月号)

「もし愛が盲目なら、俺は杖を買うとしよう」- 歌詞

インストゥルメンタル・ヴァージョンがブートで流出している。
92年のパリ公演(関連ページ)のリハ−サルではジェフ・ベックが参加しこの曲をやっている映像が残っている。

発想の源はエアロスミス(関連ページ)の「支配者の女」(ライブ・ブートレッグ収録)から?
SO FINE [PROMO CD]

10. So Fine (ソー・ファイン)


ジョニー・サンダース(
関連ページ)に捧げられている曲。
この曲のみHoward Teman(HP)がピアノを弾いている。
歌詞の中に「本」が出てくる。
ライブでは「俺友達に借りがあるんだ」という部分でアクセルはダフの方を指し示していた。

ブラジルではラジオDJ用プロモシングルが配られた。(S)

11. Estranged (イストレンジド)


輸入盤
PV、メイキングビデオも作られた。
この曲のみスラッシュのギターメロディーに特別に謝辞が記されている。
PVの中で、1993年6月26日のドイツ、ミュンヘン公演の映像が使われた。
またメイキングビデオの中でThe Language of Fear(「Without You」収録)を読んでくれ、とデル・ジェイムスは語っている。
PVの終わりには「LOVE YOUR ILLUSION」とアクセルのサインが出てくる。

曲についてはメイキングビデオの中でアクセル自身が詳しく説明しています。

「今の俺は“エストレインジド”を書いた時みたいな気分じゃない。あの時みたいにとことん救いようがない状態じゃないよ。」
「ああいう曲(恋愛関係についての曲)は全部、突き詰めて言えば自分の中の苦痛と向かい合うって事さ。 そういうことをしたがる人は少ないよ、それが普通さ。俺だって自分に対して、自分のある部分をさらけ出すことを 避けるために、抵抗しては終わりなき闘いを演じてるんだ。」
「たとえば“ノーヴェンバー・レイン”や“エストレインジド”みたいな曲っていうのは、文化としての音楽の中にすら 食い込む可能性を備えてると思うんだ。」 アクセル(MUSIC LIFE 1992年12月号)

「“エストレインジド”というのはアクセルが書いた9分にも及ぶ長い曲だけど、最初から最後まで とても流れが良くて“各パートを無理やり組み込んでみた”というような印象がまったくないんだ。 要するに進歩したってことなんだろうな。それが一番の(アペタイトとの)違いだ。」イジー
(BURRN! 1991年9月号)

ライブ・エラにも収録されている、
東京ドーム公演(1992/2/22)で曲の前にアクセルは日本の観客に向けて説明している
「これは素晴らしく幸せな歌だ、公園を散歩しているような。朝日が窓から射し込んでくるような、美しい日。 君は自殺(腹切)するよりいい事がなにもなく…」アクセル

ピアノ・インストゥルメンタル・ヴァージョン(10:06)がブートで流出している。
アラン・ニーブンのコレクション(関連ページ)からも流出している。

12. You Could Be Mine (ユー・クッド・ビー・マイン)

日本盤/輸入盤

エルトン・ジョンとバーニー・トーピン(関連ページ)に特別に謝辞が捧げられている。
PVにはターミネーターも登場、アクセルは「WASTE OF AMMO(弾丸の無駄)」と標的表示される。
アーノルド、アクセル、スラッシュ語る(Y)

「『14Years』『You Ain't The First』『Double Talkin' Jive』といった曲は結構古いんだよ。 『You Could Be Mine』なんて1984年の曲だし。あの曲は、俺自身もアルバムにいれるべきかどうか迷っていたんだけど、 アクセルが妙に気に入っていて、それならば、ということで入れたんだ。」イジー(BURRN! 1992年10月号)

ライブでは歌詞を付け加えてよく歌っていた。
スキッド・ロウの「Monkey Business」と争って映画『ターミネーター2 』の主題歌になった曲。

13. Don't Cry (Alt.Lyrics) (ドント・クライ)


日本盤/ 輸入盤/ メイキングビデオ

ブックレットには、十字架のようにも見える 「ドント・クライ(キリストの昇天)」というタイトルの
KIRK HUGHEYによる抽象画が歌詞の間に掲載されている。

14. My World (マイ・ワールド)


アクセルとヨハン・ラングリー(Johann Langlie)によって作られたラップ。
ヨハンは映画「
15ミニッツ」のサントラに「イグゼドリーン(EXEDRENE)」( 2分6秒)と言う曲を提供している。

「『イリュージョンT』と『イリュージョンU』に関しても、俺達全員がある種のフォーカスを維持しようと してたんだけど、俺が“マイ・ワールド”を聴かせたら、みんなすごく気に入ってアルバムに入れようと言ってくれた。」アクセル (MUSIC LIFE 1992年12月号)

インストゥルメンタル・ヴァージョンがブートで流出している。